「『いい人』をやめる脳の習慣」

2019年1月6日 茂木健一郎

 

人間勝手に助かるしかないって、化物語でも言ってたなぁ

 

f:id:a51754301:20190106201411j:image

 

◇悩みの8割は人間関係

「周りを気にしない」「考えない」といった、人間関係の負担に対する処方箋のような書籍は、どの季節でも本屋を賑わしていますね。

 

 電車でこういった本を読んでる人はなかなか見かけないけれど、実際多くの人が救いを求めて人間関係対策本を読んでいると思うと、生きにくい世の中だな…、と感じてしまいます。

 

 かく言う私も、人間関係…というか自分自身の性格に不満足なので、この本を手に取ったわけです。あぁ、今回は救いとなればいいなぁと思いながら。

 

◇表紙のおっさんが茂木さん

 「いい人をやめる脳の習慣」は脳科学者である茂木健一郎氏が2018年12月に出された本です。茂木さんは数冊自己啓発本を出されていますね。彼は脳科学ですので、そこらへんの経験則ベースで書かれた啓発本より納得感を持ってやめるだろうと思い、私は何冊か読んでいます。

 

 さて、この本の内容ですが、タイトルの通り「いい人をやめて生きよう!」というものです。こういう系の本、多いですね。ほんとに。読んでも結局なんも変わらないんだろうなーと思いつつ、読み始めるんです。でも、今回は私にとって非常に有意義な生き方の指針を得ることができました。

 

 その指針については後ほど書かせて頂くとして、この本でいう「いい人」とはなんなのでしょうか?人間1人では生きていけないのだから、助け合って生きていくために、「いい人」であることは「いいこと」なはずですよね。

 

◇「いい人」とはなんぞや

ここでいう「いい人」は「過剰に『いい人』であろうとする考え方が染み付いてしまっている人」のことです。この「いい人」の特徴としては、次のようなものがあります。

 

①自分に自信がなく、周囲からの評価を心の拠り所にしている。

 

②自分の意思が弱く、自己表現が苦手。

 

このような思考回路で生活していると、自分で人生をコントロールしている感覚を得ることができず、ストレスを抱えてします。そのストレスは自分に対するネガティブな評価を生み、さらに自分の意思表示ができなくなる。そして、更に過剰な「いい人」になる。そんな負のサイクルにはまってしまいます。

 

 では、「いい人」をやめて負のサイクルから抜け出すにはどうしたらいいのでしょうか?何か具体的な解決策はあるのでしょうか?

 

◇自分で勝手に助かるしかねぇ

この本を読んだ私の意見では、そのような解決策は存在しません。誰も処方箋を与えてはくれません。

 

なぜ、そのような結論に達したかというと。この「いい人問題」の原因は自分の他人本位な思考回路にあるからです。他人本位を直すために、他人(友人・上司・書籍)に解決策を求めているのでは、根本的な問題である他人本位な姿勢が変わっていないからです。

 

上司の指導にも、自己啓発本にも、自分を救ってくれる力はありません。自分自信で自分の思考回路を変えるという、自分本位の姿勢を持たない限り問題は解決しません。人間、自分精神は自分で助けるしかないのです。

 

なので、「いい人」をやめる解決策を敢えて言うなら、『自分自身で自分を助ける覚悟を持つ』と言うことだと思います。

 

他人本位で、現状を変えたいと願っていても結局何も変わりません。この自分本位の覚悟を持った上で現状を変えていくことが唯一の解決策だと私は思います。

 

◇結び

茂木氏は、「自分自信が人生の経営者だ」という感覚を大切にしているそうです。しかし、彼のような自分本位の姿勢を一朝一夕で身につけるのは困難でしょう。日々の思考回路を少しずつ変えていくことが大切だと思います。この本には、習慣を変えていくポイントも書かれていました。以下、箇条書きですがまとめされていただきます。自分自身を助けるために、主体的にこれらの手法を習慣化していきたいです。

 

◇自分本位の思考回路をつくる習慣集

・ポジティブ思考に切り替えるきっかけを持つ

・自分とは異なる考え方、行動範囲の人々と接する

・ユーモアのセンスを身につける

SNSを自分の判断を表現する場として利用する

・マインドフルネスを人間関係に取り入れる

・孤独時間を確保する